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 < 平等 >
2012年07月02日(月)

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6月13日付で紹介した「南国からの使者」。

体育館の入り口に作ったその巣の中で、

雛たちが順調に育っているようだ。

巣の真下は

ツバメたちの糞ですぐに汚れてしまうのだが、

そこは体育担当の教員が

子どもたちが踏まないようにと、

そっと段ボールを敷いてくれている。

これも、我々との「共存」の試みの一つ。

 

そんな中、

親ツバメは何度もえさを運んでは飛び去り、

飛び去ってはえさをくわえて戻ってくる。

その間、1~3分程度。

一度に持ち帰ることができるえさには限りがあるのか、

たいていの場合、

大きく口を開けてまつ雛たちのうちの、

たった1羽だけがえさにありつくことができる。

 

これは一見、とても不平等なことのように思えた。

しかし、

この親ツバメと雛ツバメたちの振る舞いを見ていると、

実はそれが極めて平等であることに気づかされた。

 

つまり、

一番最初にえさをもらった雛ツバメは本当に得をしたのか?

という疑問である。

一番最初にえさをもらったからと言って

それが「ごちそう」だったとは限らない。

むしろ、

二番目、あるいは、三番目になってしまった雛ツバメの方が

「超ごちそう」をもらったかもしれないのだ。

しかもそれは、

雛ツバメの方はもちろん、

親ツバメの方もわからない。

 

見ているうちに、

このシステムは極めて平等な手続きだと思えてきたのである。

 

そのことを知ってか、知らずか、

親ツバメはただただ無心に、順序よくえさを与え、

雛ツバメはただただ無垢に、順序よくえさを待つ。